韓国家庭料理と炭火焼肉の店「喰辛坊東尾道店」(尾道市高須町東新涯2丁目4788-13四七八八―一三、藤本卓也店長、TEL0848・55・9141)が三月二十七日にオープン、人気を集めている。
同店は(有)喰辛坊(福山市沖野上町1丁目9-6、徳永康文社長)が始めたキムチなど韓国食材の販売と焼肉料理店を併設したスタイルの店舗。福山市内に沖野上店と春日店があり、東尾道店はヨシケイ福山グループの(株)あけぼの食品(福山市明神町1丁目)がフランチャイズ店として開店した。
東尾道店は明るいカラフルな店内に約八十席とペチュキムチ、チャンジャ(タラ、唐辛子、ニンニクなどの漬物)、スープ餅のトックなど韓国食材の販売カウンターがある。
メニューは、焼肉がカルビ一人前五百八十円、カルビ、骨付きカルビ、ショートリブの三種類の盛り合わせ二〜三人前千五百円など手ごろな料金。また石焼ピビンバ(スープ付き六百八十円)や韓国風お好み焼のチヂミ(三百八十円)など韓国料理やハチの巣四百円、牛タケノコ四百円、岩のり三百円、豚耳二百五十円など一品料理も豊富で家族連れや若いグループから人気を得ている。
営業時間は午前十一時三十分から午後二時、午後五時から深夜〇時(一時間前ラストオーダー)。年中無休。
尾道市東久保町6-9の「ラーメンとき」(岡本一志代表、TEL0848・37・4903)が四月二日の全国放送のテレビ番組「ズームイン朝」で放送され、話題を集めている。
同番組は日本テレビの朝の看板番組。番組中の「名物・日本の味」シリーズの中で全国のご当地ラーメンを紹介している。インターネットによる人気投票で「尾道ラーメン」が五位となり、日本テレビ系列の広島テレビ(当地方では12チャンネル)のディレクターが食べ歩き、同店の「とき特製ピリ辛ラーメン」が選ばれた。
ピリ辛ラーメンは尾道ラーメンがベース。独自の調理方法で唐辛子、ネギ、モヤシ、ニンニクを炒めた具が載せられる。一人前六百円。普通の尾道ラーメンは一人前四百五十円。
放送後は平日も約三倍のお客さんが詰め掛け、ピリ辛ラーメンを注文、忙しさが続いているが、同店ではこれからの観光シーズンに向け、市外、県外のお客さんに期待している。
木質系プレハブ住宅販売のエス・バイ・エル・カバヤ(株)(岡山市西島田町8-35、資本金九千万円、野津喬社長)は、府中市の「桜が丘」住宅団地に建築中のモデルハウスが完成する予定の二十日に合わせて、土曜日と日曜日の週二日程度、同ハウスにスタッフを駐在させるなど展示場として整備、さらに県東部の三原市以西を担当する福山営業所(福山市春日町6-6-5、赤木康博福山担当営業部長)では、同展示場を府中市や周辺地域の販売拠点として、住宅販売を本格化させる。
建築中のモデルハウスは、優れた経済性や安全性、居住性を目的に国家プロジェクトで開発された住宅のハウス55「ネクシス」と、印象的な洋風を提案設計した注文住宅の「オーセント」各一棟。二棟とも、同社独自の耐震性能を備えた木質パネル一体構法を採用した木質系プレハブ住宅で、結露対策として強度と耐久性を保持するために独自開発した「壁体内換気システム」を導入している。
またモデルハウスの「ネクシス」は、約二百十四平方mの土地と、木質パネル構造の二階建て、四LDK、延べ床面積約百二十六平方mの建物で販売価格(税込み)二千九百八十万円。「オーセント」は約二百二十三平方mの土地と、「ネクシス」と同じ構造と間取りで二階建て、延べ床面積約百四十四平方mの建物で三千六百五十万円。同社で販売実績が上位の住宅をモデルハウスに採用している。
エス・バイ・エル・カバヤ(株)は昭和四十七年末に、カバヤ小堀住研(株)として設立。平成二年に現社名に変更。カバヤ食品(株)(岡山市)とエス・バイ・エル(株)(大阪市)との合弁会社。展示場はこれまでに、岡山県と広島県東部地域に総合・単独合わせて八か所の展示場を開設。営業所は倉敷市と福山市の二か所。平成十二年末の年商は約六十二億円。その内住宅販売が約五十五億円を占める。
同社は、空間(スペース)と生活(ライフ)を掛け合わせて、理想の住まいを実現する考え方を表した「S×L」(エスバイエル)をモットーにした企業として、業界でも注目されている。モデルハウスの問い合わせはTEL0849・43・8861福山営業所まで。
(株)福山自動車検査場(福山市南蔵王町5-8-20、石井宏和社長、TEL0849・41・8880)はこのほど、同所でコンピュータ内蔵の車検専用機を備えたマイカー車検場「車検の速太郎」をオープン。現在、割り引き特典がある法人会員を募集している。
オープンした車検場は、軽自動車からクラウン・セルシオクラスの大型車までを対象に、車検基本料を一律一万三千円に設定。また同所に設置したピット(補修所)式多目的検査機「トリオテスター・プラスマルチユニット」により、法定五十六項目の点検を約十五分間にスピード化した。
石井宏和社長は「検査機の導入で効率的な車検が実現できました。当店は『速い、安心、安い車検をお客様に』がモットーです。店内ロビーで休憩しながら、車検場の様子を眺めることもできます。今年中には月五百台の車検台数を実現したい」と話す。
同車検場の営業時間は、午前九時から午後八時まで。定休日は火曜日。車検は予約制で、一日三十台まで。午前九時から午後八時までに専用TEL0849・41・8880、またはインターネットのHP上(http://www.hayataro.net/)で申し込む。
突如として襲った芸予地震の震災に遭われた方には心からお見舞いを申しあげたい。
三原方面では特に被害に遭われた方が多かったようだ。飲食業の方からは「ほとんどの皿が割れ、たちまち営業に不便を強いられた」と聞いた。
ただ、近年は貸し渋りなど不評を買うことが多かった各金融機関がいち早く災害特別融資を実施、資金面で困ったときに役立つ頼もしさを示した。
被害はお金で補えない文化財にも及んだ。三原市の小早川家墓所や浅野家歴代墓では墓石などが倒壊する被害に遭った。
尾道市では国宝の寺として知られる浄土寺に被害。境内をぐるりと囲む白壁の六、七mおきにひびが入り、地震エネルギーの凄さを見せつけた。大きな被害はなかったようだが、石塔や宝庫の壁の落下など、貴重な文化財も被害を受けた。
小林暢善副住職によると「被害は新しいものに多く、鎌倉時代に造られた建物はびくともしなかった」とのこと。国宝の本堂は一三二七年の建立。同じく国宝の多宝塔は翌一三二八年の建立。重そうな屋根の木造建築はどちらも自然のエネルギーを見事に受け流した。
地震被害が少なかった理由は建物の計算しつくされた構造もさることながら、浄土寺が開かれた立地にもあった。「どこがいいか相当吟味されたはず。境内は古い岩盤の上にある」(小林副住職)とのこと。
浄土寺の開基は古く、飛鳥時代にさかのぼる。推古天皇の時代(六一六年)に聖徳太子が開いたと伝えられる。詳細はこのほど浄土寺から発刊された「国宝の寺 尾道 浄土寺」に財間八郎先生が寄せた「浄土寺の縁起」に詳しい。
発刊された本はフルカラーの美しい出来映え。仏教美術では日本でも屈指の写真家、村上宏治さん(向島町在住、潟Gンジンルーム村上経営)がライフワークとして取り組んだ写真で全編を飾り、浜田宣さん(広島市立大学非常勤講師)執筆による細やかな解説が載っている。
本は非売品だが、建物や仏像や仏具の数々が自然の光の中でどう見えるか、忠実に再現された美術本であり、解説は素人にとって仏教の入門書のような役割を果たしている。
地震と前後して発刊された本からは、自然への畏敬、自然に立脚した智慧の素晴らしさが伝わってくる。四月十三日から三日間は浄土寺で三十三年に一度の御本尊「木造十一面観世音菩薩立像」の公開もある。
ガタのきた日本経済や世俗を離れて、人の営みを考え直す時期かも知れない。(J)