(株)ベッセル(福山市南本庄三丁目4-27、資本金八千二百六十万円、渋谷誠社長)は十一日、JR福山駅北側に建設する宿泊特化型ホテル「キャッスルイン福山」の起工式を行った。
建設地は、福山市丸之内一丁目22-9、西松建設が進めている丸之内一丁目開発プロジェクトの一画で約六百二十六平方m。
建物は鉄筋コンクリート造り地上十階建て、延べ床面積三千七百三十二平方mで、客室数は百十七室(百三十五人収容)。西松建設・シーエムディー共同企業体の施工で来年三月の完成予定。土地代を除く総事業費は七億円。
ベッセルは福山市内で「福山キャッスルホテル」「福山ニューキャッスルホテル」「スリープイン福山」を経営しており、キャッスルイン福山は四軒目。
総合食料品卸売業の(株)桑宗(福山市春日町5-2-53、資本金四千万円、豊田直之社長)は五月一日から、食品・酒類卸売で業界トップの国分(株)(東京都)流通グループが、岡山県と広島県東部をエリアに設立する新会社の東中国国分(株)(岡山市大福342、資本金九千万円、久保元彦社長)に、営業の一部を移管。同時に役員や社員を派遣するなど経営にも参加する。
(株)桑宗が新会社へ移管する営業は、小売用の調味料や嗜好品など常温で流通するドライ食品を取り扱う「グロッサリー」と、牛乳やヨーグルトなど日配品を取り扱う「デイリー」の二部門。新会社は、国分流通グループの久保国分(株)(岡山市)が五月一日付けで社名変更し設立。営業の一部を譲り受け同日付けで、(株)桑宗本社構内に福山支店を開設。広島県東部と岡山県西部で提案型の営業や情報提供の充実を図る。
低温食品、業務用食材、市場店など四部門で、専門特化型卸売業を目指す(株)桑宗の豊田直之社長は「今回の移管を当社では、新会社とより連携を強化しながら地域のお得意先で業務の棲み分けを図る目的と同時に、当社では個性化戦略としても位置付けています。今後とも独創性と個性的な機能を発揮することで、お得意先のお役に立ちたい」と話す。
尾道カントリークラブ宇根山コース(世羅郡甲山町大字小世良宇根山、谷川武雄支配人=社長)は四月二十七日から五月七日のゴールデンウイーク中に同コースのすべてのプレーで参加できる「宇根山カップ」を開催する。
宇根山カップはブリヂストンの豪華賞品を多数用意、成績順位のほか抽選でも賞品が当たる。参加賞はゴルフボール(ツアーステージ・アムズィー、一個七百円)が二個で、参加費は千円。
参加は宇根山コースでの通常プレー(ビジター/平日八千五百円、土日祝一万千円)、セルフデー(五月二日、ビジター八千円、通常は火曜日)と薄暮プレー(午前十一時三十分から午後四時三十分までにスタート、ビジター七千五百円)、四月二十七日から始まるナイタープレー(午後五時から同七時までにスタート、ビジター六千五百円)の各プレー。
同コースでは四月二十七日から恒例のナイタープレーが始まることから六月三十日までの期間は薄暮プレーとナイタープレーに特別料金を適用。平日・土日祝とも薄暮メンバー五千円、同ビジター七千五百円、ナイターメンバー五千円、同ビジター六千五百円。
ナイター、薄暮とも完全セルフとなっており、風呂、ロッカーの使用はできない。ナイターは十月八日まで営業する。
沼隈郡内海町と田島漁協でつくる「クレセントビーチ振興事業団」(沼隈郡内海町8340-7、理事長=佐藤荒夫内海町長)は現在、同所で管理・運営しているレジャー用ボートの係留施設「内海フィッシャリーナ」の保管艇を募集。同事業団では、海洋レジャー基地として、利用を呼びかけている。
募集隻数は、海上艇置が全長十・九八m未満、全幅三・六m以下のサイズで八十隻と、陸上艇置が全長九・四五五m未満、全幅三・三m以下のサイズで五十六隻。一年間の利用料は、海上艇置が全長六・四〇五m未満(全幅三m以下)で一区画二十八万円、保証金は初年度だけ七万円。陸上艇置が全長四・八八m未満(全幅三m以下)で十七万円、保証金は同七万円となっている。
内海フィッシャリーナは、同町田島の東北部にあるクレセントビーチ海浜公園に隣接し、総面積三万平方mの規模。総延長二百七十三mのくし型浮き桟橋の係留施設や二十tと二・八tのクレーン二基を装備した揚降施設、修理工場、給油施設などを設備。シャワー室やオーナーらの休憩コーナーもある「フィッシャリーナハウス」には、スタッフが常駐している。
内海フィッシャリーナには現在、海上・陸上艇置合わせて四十五艇を保管している。問い合わせはTEL0849・86さ・3100同事業団まで。
今年一月、国土交通省がIT産業の集積度を把握するため、事業所数を調査し、都市別にランキングした。それによると、広島市の四百四十七事業所は全国八位。福山市は百九事業所で同四十位だった。
調査はソフト系情報技術(IT)産業と呼べるソフトウエア業、情報処理業、インターネットの三業種に属する事業所をNTTのタウンページから抜き出し、五十事業所以上の都市を並べたもの。一位は東京二十三区で九千九十七事業所、二位は大阪市で二千五百七十九事業所。やはり東京への集中が目立つ。
鉄のまちという固いイメージからは、福山のソフト産業の健闘ぶりが頼もしいが、調査はあくまでもソフト系事業所数。ハードも含めた総合評価を行えば、福山を中心にした備後の集積度こそ、日本の「IT産業特別地域」と胸を張るべき状況になりつつある。
福山にはシャープのIC福山事業本部があり、知られているようにフラッシュメモリーや液晶駆動装置の一大生産拠点。
井原、笠岡、神辺方面にはシャープタカヤ電子工業(株)(里庄町)やフェニテックセミコンダクター(株)などのタカヤグループ、(株)サンエスの電子機器事業本部、タツモ(株)、ローム・ワコー(株)など地場企業によるIT製品の生産もさかん。また、(株)石井表記やローツェ(株)など関連技術を支える企業も多い。
尾道市の日東電工(株)尾道事業所は八月完成を目指して設備増強中。完成すれば、液晶ディスプレー向け光学フィルムの生産規模は、世界最大規模となる。
三原市には大日本印刷(株)の三原工場があり、液晶カラーフィルターの西日本の生産拠点となっている。さらに今年六月から半導体レーザー生産の世界拠点を目指し、シャープ(株)が新しく三原工場を建設する。
山陽自動車道で短時間に結ばれるこうしたIT事業所。巨大ではあるが今のところは点でしかない。今後、IT特別地域として備後がさらなる発展を目指すには、点を線や面に変える周辺技術の集積が不可欠。関連技術を持つ企業の誘致や、そうした企業で働く人材にとっての生活圏の充実も重要になる。
都会では最新のアミューズメントが魅力だが、地方では一戸建ての住宅や安全や釣りやボート遊びのほか、自然や歴史、文化に触れられる生活環境、子育て環境が魅力となる。
さらにインターネットなど情報通信インフラも先進的に整備する必要がある。既存産業と結びつき、生活と夢が両立する地域となれば、シリコン、ビットを超えるビンゴバレーも決して夢ではない。(J)