びんごトピックス  2001年5月20日号


笠岡商工会議所が50周年記念式典を開催

笠岡商工会議所(藤本保会頭=(株)国輝堂社長、会員=千二百十九事業所)は十三日、笠岡市五番町の笠岡グランドホテルで創立五十周年記念式典を開催した。

午前十時三十分から行われた式典には、日本商工会議所稲葉興作会頭(代理)、片山虎之助総務大臣、高木直矢笠岡市長ほか多数の来賓も出席。同会議所五十年の歩みをまとめたビデオ上映、藤本会頭式辞、会員事業所の表彰などを行い、参加者約三百人が五十周年の節目を祝った。

来賓祝辞では、片山総務大臣も「おやじの名前も表彰名簿(勤続二十年以上の会議所議員退任者の片山正雄氏)に載せていただいている。中小企業育成のため、また笠岡振興のため、がんばりたい」とあいさつ、華を添えた。

式典後は、隣の会場で祝宴を開催。途中、五十周年記念事業として笠岡カントリー倶楽部で行われたゴルフ大会(Wぺリア方式)の優勝者、平井茂さん(アウト44、イン41、HDCP13.2、同会議所常議員、(株)山陽ツーリスト社長)に、優勝の盾と副賞が藤本会頭から手渡された。

笠岡商工会議所は昭和二十一年八月に任意団体の商工会議所として母体を設立、同二十六年三月六日に通商産業大臣認可の笠岡商工会議所として設立登記され、今年で五十周年を迎えた。

同所はこれまでに共通商品券の利用促進、駅前再開発支援、基本構想の策定、笠岡湾干拓地の利用促進など笠岡経済振興につながる多くの事業に取り組んでおり、今年五月一日には笠岡商工会議所女性会(永山明子会長=永山酒造(有)、七十二会員)を設立、七月予定の五十周年記念誌・商工名鑑の発刊、笠岡の新しい土産品開発など新事業に取り組んでいる。


大福ホームが新団地「グランビューヒルズ木之庄」造成

住宅販売業の大福ホーム(株)(福山市霞町3-1-13、資本金二千五百万円、小林昭社長、二十五人)は、資金調達手段の多様化と社外PRなどを目的に、四月二十五日、第一回と第二回の発行額合わせて一億円の県信用保証協会保証付き私募債を発行。同社が今年二月から福山市木之庄町三丁目三〇番地外地内で開発を進めている「グランビューヒルズ木之庄」団地の造成資金に充てる。同団地は十月末までの完成を見込んでいる。

開発区域の面積は、約一万平方mの規模。総事業費は約三億円。施工は大手ゼネコンの安藤建設(株)広島支店。設計は福山市の広建コンサルタンツ(株)。造成が完成すると一区画が約二百〜二百三十平方m規模の注文住宅用の分譲宅地となる。宅地価格は、三・三平方m当たり単価で約三十三〜四十五万円程度、建物は同社の木造注文住宅で、土地と合わせた販売価格は平均で約三千二百〜四千五百万円を想定している。

「グランビューヒルズ木之庄」は福山城をはじめ、中心から南東方面への市街地などが一望に見渡せる好立地。また土地や建物の予想販売条件などにより、ゆったりして落ち着いたイメージを連想させることから、早くも周辺地域などから分譲希望の問い合わせが相次いでいる。対応に忙しい同社の小林昭社長は「私募債の発行を契機に、取得していた土地の有効活用を図りました」と経緯を話す。

同社は昭和四十一年に個人創業後、同四十五年法人成り、同四十九年設立の小林住宅(株)と平成十二年一月に統合合併し、現在に至る。平成十二年十二月期決算では、売上高十八億三千百万円、申告所得額一億二千四百三十八万二千円。今期は更に約三〇%アップの増収を計画。市内にある約三十か所の取得済みの土地などを活用しながら、注文住宅の販売など顧客の要望に合わせた戦略を展開していく。


たまご本舗がへその緒入れ「うみたてたまご」開発

主に福山市や広島市を中心に住宅リホーム業「ホームワーク」を個人開業している福山市加茂町上加茂63-488の武井眞司さんと美沙さん夫妻はこのほど、桐材を卵型に削って作ったへその緒の収納ケース「うみたてたまご」を開発、同時に「たまご本舗」という名称のインターネットのホームページを起ち上げ、通信販売も始めた。

開発した「うみたてたまご」は、縦六・五センチ、横五センチの卵型。細い上部の三分の一が上蓋、太い下部の三分の二が収納器で、それぞれ内部も削り卵の殻を合わせた形に成型している。桐箱入りの「うみたてたまご」Bセットが一セット三千八百円。桐材の成型は、府中市内の挽き(ひき)物職人に依頼し、同ケースを入れるかごやクッション材などは武井さん夫妻の手づくり。

「うみたてたまご」は、武井さんがリホームの廃材で偶然試作した卵型ケースの使いみちを美沙さんに相談したことが契機。美沙さんは以前から長男のへその緒がプラスチック製のケースに入っていたことに着目し、その収納ケースへの商品化を提案し実現した。武井さん夫妻は「購入した人たちから寄せられるEメールや手紙などでの交流が一番の楽しみです」と話す。

「うみたてたまご」の商品構成や購入者の声などを紹介したホームページ「たまご本舗」のURLは、http://www1.odn.ne.jp/homework。TEL0849・72・4744。


丸善製薬がスキンケアの健康食品「月桃美人」発売

天然成分抽出の丸善製薬(株)(尾道市向東町、日暮彰文社長)はこのほど、女性向けの健康補助食品「月桃美人」を発売した。

月桃美人は沖縄県の特産品として知られる月桃の葉と紫玄米、ハス胚芽などからエキスを抽出、植物成分だけを使用した。月桃はショウガ科の多年草で、同社の研究では肌の保湿力や弾力を保つコラーゲンやエラスチン、ムコ配糖体を生成する細胞を活性化する働きがあるという。

同社では全国の百貨店を経由して、お肌が気になる三十代以上の女性層をターゲットに「食べるスキンケア商品」として売り込む。

瓶詰め三十六g入りで希望小売価格四千五百円。初年度二千万円の売り上げを見込む。



こぼれ話  2001年5月20日号

福祉産業を育むか 広島産のコクーン

企業や行政、大学、福祉関係団体など五十五団体で構成する広島県福祉関連産業創生プロジェクト推進協議会(会長=土肥信之広島県立保健福祉大学学長、事務局=県商工労働部新産業振興室、TEL082・228・2111)は七月から、広島県福祉関連産業創生情報システム「コクーンHiroshima21」の運用を始める。

同システムは平成十二年から整備、検討を重ねているもので、インターネットや広島県の公共情報通信基盤「広島メイプルネット」を活用、製造会社、卸・小売店、各種団体、自治体、福祉サービス会社、生活者などをネットワークし、それぞれから発信される福祉関連情報などを基に、新しいサービス(産業)創生を目指そうとしている。

具体的には、製造会社や卸・小売店、福祉サービス会社は、同システムから消費者ニーズ情報などを収集し生きたビジネス資源として生かし、各種団体や自治体は、同システムにフォーラムや告知(掲示板)及びフリーマーケットの場を提供することで、生活者と地域住民らのコミュニケーションを促進する。生活者にはパソコンや携帯電話、専用端末機などにより、情報配信システムの構築や福祉用具情報、バリアフリー情報なども提供する。

同推進協議会には、県や県立保健福祉大学、(株)モルテン(広島市)、三原市など十一団体で構成する幹事会を置き、会の運営と事業PRを行うほか、「サービス事業委員会」と「研究開発委員会」を設置する。サービス事業委員会で具体的な事業を展開しながら、研究開発委員会で福祉用具の研究開発体制の整備とプロジェクト推進を図る。

事務局の県商工労働部新産業振興室では「七月から同情報システムを稼動させる予定です。当協議会の構成企業を見ると、県内の地場企業の参加が少ないのが現状です。当協議会の趣旨に賛同していただける地場企業の参加を期待しています。入会無料です」と呼びかける。

今年度の事業活動は、サービス事業委員会がコクーンシステムの活用方策や同事業の具体化などを協議。研究開発委員会は共同研究開発テーマの検討や県の研究開発支援制度を活用したプロジェクトの推進などを計画している。

今後、市場が大きく成長すると見込まれる「福祉関連分野」で、産・官・学・民(利用者)によって育まれる21世紀型のコクーン(繭)に期待したい。(M)



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