福山商工会議所(福山市西町2丁目10-1、松本卓臣会頭)は設立準備を進めていた「福山デンマーク産業交流事業推進委員会」の設立総会を六月五日、市内南蔵王町4-5-18の労働会館みやびで開いた。
当日は三十四企業・団体が出席し、規約や事業計画の審議の後、役員の選任を行い、会長に五敬工業(株)の甲斐敬文社長を選んだ。
記念講演は、デンマーク通商代表事務所商務担当官赤池暁美氏を講師に「REHAB2003調査報告及びデンマーク福祉産業の動向」、財団法人製品輸入促進協会輸入品情報室室長代理立山徳子氏「福祉機器に対する考え方から北欧と日本の違い」をテーマに講演があった。
平成十五年度の事業計画では、九月に十人から十五人程度が参加する産業交流ミッションの派遣を決めたほか、デンマーク有識者の招聘、セミナー開催、デンマーク等北欧の福祉介護機器に関する情報の収集・提供などが予定されている。
会長以外の役員は次のとおり。
副会長▼占部明雄((株)ケンユー代表取締役)、町本義孝(マチモト(株)代表取締役社長)、理事▼的場光治(青葉印刷(株)マーケティング担当部長)、小林茂美(山陽パッケージシステム(株)代表取締役)、中崎文友((有)ムジカ代表)、鳥谷部太(福山職業能力短期大学校・インテリア科講師)平田勉(県立東部工業技術センター・デザイン部長)、石井耕二(福山商工会議所事務局長)
同委員会は、ジェトロ(日本貿易振興会)のミニLL事業の実施団体として設立した。
(株)ユーホー(福山市多治米町6丁目3-5、資本金九千六百万円、佐藤哲士社長)は、市内南松永町4丁目2-36の池上産業(株)の工場建て屋を賃借して改装、「ユーホー松永物流センター」を開設、五月二十七日から稼働を始めた。
新物流センターは、鉄骨造り平屋建て、延べ床面積二千百三十平方m。内部には高度情報化システムを導入して、仕入先から各店別に納入された商品を配送するTCと呼ばれる物流システムが稼働しているが、十月頃にはセンターの面積を倍増、一括仕入れした商品を店舗の発注に応じて出荷配送するDCシステムが稼働する。データベース化された情報を基に物流システムもさらに充実し、商品分析や、売れ筋商品、利益率の高い商品を選ぶなど適正な商品発注や商品管理などの体制が構築され、約二〇%の在庫を削減できる。投資額はシステムを中心に什器、備品を含めて約一億円。
当初の扱い商品群は園芸・配管、塗料・接着、日用品、日用雑貨、電動工具、建築金物、インテリア、カー用品、電機、ペット、文具、レジャー用品、時計・カメラ、寝装品、衣料品、履物など計十六群で、商品価格六十億円を扱うが、将来は八十億円から百億円に規模を拡充する計画。
松永物流センターの稼働で各店舗での検品や仕分け作業が大幅に省力化されることで、店舗の従業員は顧客への商品説明などサービスの向上が図れることにより売上げや来店客の増加につなげるなど、地域密着型の営業戦略を展開し、他店との差別化も進める。
同センターの業務は物流事業で実績のあるシモハナ物流(株)に業務委託しており、責任者一人を常駐させている。
同社は、福山市内を中心に尾道、三原、因島、向島など県東部二十三店舗、岡山県西部に笠岡、井原に二点計十五店舗を開設している。さる四月十八日には松永店を全面改築オープン、駅家町に資材館をオープンされるなどナショナルチェーンの進出に向け、対応を急いでいる。来年には呉市への新店舗開設を決めて味の店いるほか、県西部の東広島進出養いへの新店舗開設が見込まれている。
平成十五年八月期の売上高予想は百七十五億円で、増収が見込まれる。
手作りの木製ギフトなどを手掛ける「木の谷の工房トヨモク」(神石郡三和町大字坂瀬川2035-2、豊原英樹代表、TEL08478・5・2765)は二十一日、敷地内の広場で焚き火料理を楽しめる開放的なスペース「焚き火キッチン」をオープンする。
夜の静寂や川のせせらぎ、ホタルなど豊かな自然に囲まれながら焚き火料理を楽しんでもらうことを目的に、土、日曜日の午後六時から十時頃まで営業する。深い谷合いにある工房前の広場約二百平方mの中央部に焚き火のできるかまどをしつらえ、その回りに工房手作りのテーブルや椅子約五十人分を配置。肉、魚や近くの農家で生産される野菜などのホイル焼き、熱した石の上で焼く石焼きなど、豪快でエスニック風の料理を提供する。一人千五百〜二千円までで充分満足できるよう低価格に設定。アルコール類も販売する。持ち込みは不可。雨の日は営業しない。携帯電話サイト(アドレス=http://www.toyomoku.com/takibi.html)で営業日やアクセス方法などの情報を発信しており、メールを利用したサービス券も発行する。
工房前には、昼間は工作体験室として、また夜の「焚き火キッチン」営業時間は食堂としてカウンターやテーブルを設置し二十人程度収容可能な屋根付きのミニ工房も併設、突然の雨にも対応できる。敷地周辺の林はライトアップし幻想的な演出を施す。代表の豊原英樹さんは「お客さん参加型のキッチン。焚き火を囲みながら、竹の中で温める日本酒などでじっくりと大人の時間を過ごしてほしい」と話している。
工房では親子向けの木工教室も開催しているが、将来は大人向けの木工教室や工房周辺での山菜取り、林道散策など多彩なイベントも計画している。
(株)イージェント(福山市南蔵王町2-17-24、資本金一千万円)の吉原孝治社長ら全国のベンチャー企業が提携して商品開発や販路拡大を目指す仮想企業「日本ベンチャー商社」を七月一日に起ち上げる計画を進めている。
企業同士のネットワークを強化し「企業独自のノウハウや中核能力を生かすバーチャルコーポレーション」として商品の企画開発、情報発信元となる。またスケールメリットを活かす低価格での仕入れ、販売で会員企業のビジネスチャンス拡大を支援することが目的。北海道から九州まで各地区一社ずつの計七社で本部を構成、イージェントの吉原社長は副代表理事に就任する。
既に本部会員企業が、営業所と位置付ける「フィールドオフィス」を数社ずつ確保しており、七月一日に本部と営業所レベルで二十五社が連携する「日本ベンチャー商社」を設立する。さらに「フィールドオフィス」が有料、無料の会員を募集、組織を拡大していく計画で、まずは一万社の登録を目指す。ホームページ(アドレス=http://jvt.jp )も設立と同時に開設する。
六月二十二日は「ボウリングの日」。一八六一(文久元)年のこの日、長崎の出島に住んでいた外国人がインターナショナルボウリングを開設した。それにちなんで日本ボウリング場協会(http://www.bowling.or.jp/)が昭和四十七年に定めた。残念ながら日本人向けではなかったが、意外と古い歴史に驚く。
ところがボウリングの起源はもっと古く。玉を転がしてピンを倒すようなゲームとみれば、約七千年前の紀元前五二〇〇年ごろと見られる王子の墓から大理石でできたピンとボールが発見されているという。
十三世紀ごろはイギリスで芝の上に並べた目標にボールをできるだけ近づけるゲームが流行。十六世紀にはオランダで九本のピンを倒すナインピンズが統一ルールとされ、ヨーロッパに広まった。
面白いのは、今ではボウリングの本家とも思えるアメリカ。一八二〇年ごろには国内各地で大流行、ところが賭博としても流行したため、法律で禁止する州が現れ、途端にアメリカはボウリング後進国の仲間入りとなっている。
しかし一八六五年、法律に「ナインピンズを禁止」と明記されたことから、ある人がピンを一本追加、十本ピンの「テンピン」として堂々とゲームを始め、今のボウリング大国を築くに至っている。
日本では明治三十年に京都青年会館に会員向けボウリング場が開設され、終戦間もない昭和二十七年十二月二十日に民間初の「東京ボウリングセンター」がオープンしている。
備後では福山市内でキャッスルボウル福山、福山パークレーン、松永ベイボウル、尾道で尾道ニューボウリングセンター、三原で三原エースボウル、府中で府中オレンジボウル、笠岡でイカサボーリングセンターの七施設が営業している。
府中オレンジボウルでは毎年ボウリングの日にちなんで知的障害者施設の通所者らを招いてボウリングを楽しんでもらうなどボランティア事業も行っている。また日本ボウリング場協会加盟の施設では六月末まで折りたたみ自転車などが当たるキャンペーンも実施中。不況続きの中、うっぷん晴らしに思いっきりピンを跳ね飛ばすのも一興かも知れない。
それにしても日本経済の閉塞感こそ、壮快なストライクで吹き飛ばして欲しいもの。有時の法整備では前進があり、ひと安心だが、ご法度のナインピンも一本増やせば遵法解釈といった例もあり、有事の解釈という心配も増えた。国民保護法など後回しになった法整備もしっかりルール化して欲しい。目標のピンを閣僚に見立てるボウリングでは連続ストライクも日本晴れとはいかない。
七月一日から広島銀行の一部のATM(現金自動預入支払機)で宝くじが購入できるようになる。宝くじといっても「数字選択式宝くじ」で「ロト6」「ミニロト」「ナンバーズ3」「ナンバーズ4」の四種。
ATMのタッチパネル操作で大きな夢が簡単に購入できるという。福山営業本部のATMも第一弾の対象になる。加えて起業家の夢が買える場所「銀行」も期待したい。(J)