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全国五工場で飼料を生産する中堅メーカーの日和産業梶i神戸市)は一月十八日、三原工場に牛飼料専用の製造ラインを完成させた。
新製造ラインは牛海綿状脳症(BSE)対策として今年四月から牛用とその他家畜用の製造ライン分離が義務付けられることから、西日本エリアの生産拠点として三原工場を位置付けた。神戸工場で製造している牛飼料を三原工場にシフトさせ、合理化を計る。
三原工場は敷地一万二千九百平方mで工場設備の総床面積五千七百平方m。もともと二工場あった設備の一つを約八億五千万円かけて全面的に改装。牛専用ラインの建物は鉄筋二階建て、約二千七百平方m。月産五千トンの製造能力を持つ。
健康食品メーカーのアイティケイ梶i福山市)は二月一日、スギ花粉を黒焼きにした「黒焼花粉」の新製品を発売した。
新製品は従来品の黒焼き粒を細かく粉末状に砕き、一回分の目安となっている一gずつをスティックに入れ、携帯に便利で飲みやすくした。
黒焼花粉はスギ花粉が飛散する直前の雄花を摘み取り、無酸素状態で炭化させた食品。調理中に空気と混じり合ってでき、発がん性の指摘もある「黒こげ」とは性質が違い、炭は安全な食品に数えられている。
新製品のスティックタイプは三十本入り一箱(合計三〇g)八千四百円。目安の一日一本の利用で約一カ月分。
黒焼きは江戸時代から漢方的な利用が伝わる民間療法の一つ。花粉症などアレルギー症状の療法にはアレルゲンのエキスを少量ずつ体内に注射して徐々に体を慣らす減感作(げんかんさ)療法と呼ばれる免疫療法があり、黒焼きと減感作療法との関係も研究されている。
向島と沼隈半島に挟まれた尾道市の百島にある、市立百島小中学校で二日、日本で初めてソーラー版画制作を体験する授業が開かれた。
瀬戸田町にアトリエを持つソーラー版画家のみやち治美さんが講師を務め、小中学生二十六人と美術系を受け持つ教員らも参加。小学生の部と中学生の部と二回に分け、それぞれ四十五分、五十分の時間で版の製作からインクを載せて刷り上げるまでの作業を行った。
あらかじめ、透明フィルムに黒い線で海をテーマに絵を描き、授業ではそのフィルムから版の作成にかかった。説明を受けた後は、日光を遮り、蛍光灯だけにした薄暗い教室でフィルムと版用特殊アルミ系パネルを遮光用ダンボールと板の間に挟み込む作業。ベランダで一分十五秒の間、遮光ダンボールを外して照射。教室に戻って水洗いするとパネルは凹凸の付いた版になった。
金属系パネルの版画は従来手法では強い酸化剤で数時間の処理が必要で、有毒ガスの発生、酸の危険、長時間など小中学校の授業には適さなかった。今回の実験的授業は金属系パネルを使った版画制作授業が可能なことを見事に証明した。
また授業には、瀬戸田高校一年生の二人が助手として参加。関係者の話では正規の小中学校授業に高校生がインターンとして参加したのも日本初という。
食品卸などのウィズかわはら(府中市)は二月五日、府中味噌などの地場産品をIネットで直売するサイト「府中こうもや」を開設した。
ウィズかわはらは、主に世羅町の観光農園、施設などに地場特産品や全国の物産など土産品を納める卸業者。地元府中の物産を観光情報と絡めながら全国に知ってもらおうと直売サイト「府中こうもや」を協力業者と立ち上げた。人気の油菓子「かりんと」シリーズを製造する村上製菓(元町)の油菓子や、老舗の老松堂(府中町)の味噌饅頭、金光味噌鰍フ味噌関連商品、製麺のタケダフーズ梶i上下町)の「こんにゃくラーメン」など府中産品十五点と、県外の特産品三十五点の計五十点で販売をスタート。
サイトでは卸先の観光施設を一覧で紹介するなど信頼度が高まるよう工夫。府中では、食品メーカーが独自の販売サイトを成功させている例や、府中商工会議所が運営する地元産品販売サイト「ものづくり直販工房」などの例はあるが、卸業者が府中産品として複数業者の商品を販売するのは珍しい試み。