竹原の工業団地に長野の㈱東信鋼鉄が進出
広島空港に近い竹原工業・流通団地に(株)東信鋼鉄(長野県上伊那郡箕輪町、清水輝美社長)の工場進出が決まった。同団地では、一昨年の㈱ビットアイル、昨年のジャペル㈱に次いで3年連続で立地企業進出が決まった。
8月26日(月)進出企業の東信鋼鉄と県、竹原市の三者が出席して立地協定を締結した。(株)東信鋼鉄は資本金1億3千万円、特殊鋼、普通鋼、非鉄金属などのカスタムプレート加工販売で、金属の2次、3次加工、熱処理加工を主に、平成24年5月期売上高68億600万円を計上している。従業員190人、会社設立は昭和42年4月。長野県に千曲支店、東京都に八王子支店、新潟支店、宮城県に東北支店を開設している。
シーピー化成(株)中部物流センター開設
プラスチック簡易食品容器製造のシーピー化成(株)(井原市東江原町、三宅勉社長)は岐阜県土岐市の工業団地に物流センターを建設する。
計画では同所の工業団地内に約4万㎡を取得。鉄骨造り2階建て、延べ床面積約2万6千㎡規模の倉庫を建設、一部に事務所も開設する。従業員15人規模で10月の操業開始を予定し、将来は20人規模に増員する。関東、中部、近畿地方向けに食品容器の供給が増加していることから、少量でも指定の日時に即納できる体制を整備し、災害時でのリスク分散も図る。これまで同地域への配送は福島県内の物流センターと井原市から供給していた。最近では少量、多品種、即納を必要とするニーズが増加、ユーザーニーズに応える体制作りを強化する。投資額は約40億円を見込んでいる。
(株)ニチマン プラハ発の靴販売
履物メーカーの(株)ニチマン(府中市府中町、内田貴久社長)は、昨年世界に向けて発売されたチェコ・プラハ発の、カラフルなメッシュシューズ「ROCK SPRING」の販売権を昨秋に取得。今春より日本の販売元として全国展開を開始、夏に向かい予想販売数の2倍以上を売り上げ、好調な滑り出しをみせている。
昨年イタリアの展示会で商品を見かけた同社スタッフが持ち帰り、社内での評判もよく、同社での取り扱いに至った。現在ヨーロッパを中心に20カ国で販売。アジアでは中国、韓国に次ぎ、今シーズンより日本での販売となる。
府中家具技術生かした楽器好評
NPO法人いこるdeBINGO(府中市元町、府中商工会議所3階、真田光夫理事長)は、府中家具の技術を活用して作った打楽器「カホン」を6月に発売。メディア取材もあって市外から問い合わせが相次ぎ、これまで50台を販売するなど話題を呼んでいる。
8月24日にPOM府中市こどもの国で親子対象に開催する「カホンの制作体験教室」の参加者はすでに定員に達し、締め切られた。同教室では、尾道在住のパーカッション奏者河野直博さんが演奏指導をする。南米ペルー発祥のカホンは、木製の直方体の打楽器。楽器にまたがって前面をたたいて音を出す。都心などではストリートミュージシャンが、ギターと一緒に演奏したり、アコースティックライブなどでも使われ、近年人気の楽器。「府中タンスの技術と音楽、文化を融合した楽器を作り、音楽で町を元気にしよう」とメンバーから声が上がり、カホンの開発に至った。
(株)ホンダカーズ広島が福山西店建設へ
(株)ホンダカーズ広島(広島市南区、舘野幸宏社長)は、県東部市場の拡大を目指す福山市内2店舗体制が始動した。
福山市内の市場は同市引野町3―3―12、国道2号沿いで営業している東福山店1店舗でエリア拡大を目指していたが、2号店となる福山西店の建設が決まった。計画では福山市南本庄町602―1の国道2号沿い上り線沿い、ベッセルホテル向いの福山冷凍㈱本社跡地で、敷地面積3734㎡に、鉄骨造り2階建て一部平屋建て4棟、総延べ床面積1519㎡、内工場を併設したショールーム棟が延べ1135m、車庫棟、展示場棟などがある。
備後の異業種交流からのものづくり
各企業の技術力やノウハウを結集して、新しい価値観を創造するものづくりを進める備後の異業種交流グループ「コリャ・ボーレェ会」の会員同士の共同開発で、新感覚の棺が誕生した。
棺には木材加工会社の広島銘木産業(株)(府中市栗柄町、藤原召壽社長)が手掛ける家具の表面装飾に使われるツキ板を使い、棺製造販売の(株)共栄(福山市新市町、栗原正樹社長)が製造した。ツキ板には、規格外のため今まで廃材となっていたオークやナラ、サクラなどの高級木材を使用。濃淡の縞模様が美しい、斬新なデザインとなっている。近年葬儀の多様化に伴い、家族や親族の思い、故人の人柄や生き様などが表現できるような個性的な棺が求められる傾向にあり、今回のコラボレーションにつながった。
ローツェ(株) ベトナムに新会社
ウエハ搬送装置開発・製造・販売等が主力のローツェ(株)(福山市神辺町、崎谷文雄社長)は、2月22日、ベトナムに現地法人JIKA JIKA CO,LTD.(ベトナム・ハイフォン市、ハイタイン工業団地)を設立した。同社の概要は取締役社長中村秀春(ローツェ取締役)、資本金5千万円(出資比率はローツェ99%、ジイエムシーヒルストン1%)で、ネオジム磁石及び磁石応用製品の開発、製造・販売を手掛ける。
新会社は、同社の主力製品である搬送装置に使用する1軸ロボット及びシャフトモータの重要な材料である磁石で、現在は外販品を使用しているレアアースの安定的な調達と低価格な磁石を生産することが目的。
(株)アルライトがダンボール製太陽光集熱調理器
ダンボールやプラスチックフィルム等包装資材製造の(株)アルライト(笠岡市茂平、橋口幸造社長)は、太陽光集熱能力の高い段ボール製調理器「ダンパラボシリーズ」を開発、2月から販売を始めている。
この調理器は、ダンボールにアルミニウム蒸着フィルムを貼合した素材を型抜きし、折込によって近似放物形(パラボラ型)を実現、これによって従来の厚紙、ダンボールを主材料とする太陽熱製品に比べ飛躍的に集熱効率を高めることを可能にした。これまでのパラボラ型はアルミなど強度の高い素材を使い、高価で複雑な構造になっていたが、ダンパラボの集熱板は折り込み罫線入り一体物であるため、道具を使わず組立、分解が容易で、収納や運搬性に優れ、安定性の高い太陽熱集熱器・調理器であるとしている。