(株)阿藻珍味 生産工場を集約
煉製品製造販売、飲食店経営の(株)阿藻珍味(福山市鞆町後地、阿藻盛之社長)は今年8月に創業65周年を迎えるにあたり、人事の新体制と事業計画を発表した。
計画としては今年6月下旬を目標に阿伏兎工場を本社工場に集約し、効率化を図る。
昭和40年代には練製品製造に関わる人員が約9割を占めていたが、現在は直営の店舗販売や小売部門の人員が7、8割になり、製造と小売の枠を超え商品開発に重点を置く。
(株)やまみが新商品7種投入 提案型へ
豆腐、油揚など大豆製品製造販売の(株)やまみ(三原市沼田西町小原袖掛、山名清社長)はこのほど「プチサイズがちょうどいい国産大豆絹とうふ6パック」「国産大豆 豆キッズプチとうふ6パック」など7種類の提案型新商品を発売した。
風味だけでなくパッケージの金型やパッケージデザインを工夫した製品を増やした。国産大豆100%の濃縮豆乳を原料とした「プチサイズがちょうどいい国産大豆絹とうふ6パック」は薬味などをトッピングしやすいよう半球のくぼみのついた小分けタイプ。広くなったパッケージ面を活かしトッピング事例写真を掲載し食べ方を提案する。同様に濃縮豆乳を使う「国産大豆 豆キッズプチとうふ6パック」は、かけた醤油が星やハートなど絵の輪郭にたまり浮かび上って見える楽しい仕掛けを施した子ども向け。
(株)ドルチェと(株)椿き家 豆乳ジェラート
ジェラート製造販売の(株)ドルチェ(尾道市瀬戸田町林、髙下功社長)は、豆腐製造の㈱椿き家(三原市南方、折笠廣司社長)が生産する豆乳を原料とした健康志向の豆乳ジェラートを1月から発売した。
昨年1月、ドルチェが百貨店から豆乳フェアのジェラート企画の打診を受けたのがきっかけ。「地元の会社と一緒に」との考えと品質の良さから椿き家の豆乳の使用を検討し、試作を開始。完成度も高く、オリジナルジェラートとしての販売を決め、1年かけて商品化した。椿き家の豆乳を使ったジェラートは既存商品もあるが、豆乳を60%も使用したのはドルチェが初という。豆乳の濃厚な風味、香りを生かす4種での味、豆乳が苦手な人にも喜ばれる。カップもオリジナル。1個120ml入り、各3個ずつを詰め合わせた12個セットは3675円で、ギフト需要も見込んでいる。ドルチェ本店と尾道店、福山店、福山ポートプラザ店、楽天ショップ、ドルチェネットショップで1月から販売を始めた。
(株)阿藻珍味がちりめん山椒店で関東進出
(株)阿藻珍味(福山市鞆町、阿藻盛之社長)は1月15日、神奈川県鎌倉市にちりめん山椒専門店「鎌倉とも乃」をオープン、関東に進出した。
同社は創業65年。関東進出は長年の課題だった。1号店を拠点に、関東での店舗展開を目指す。「素にして贅沢、鎌倉の朝」をテーマに、相模湾や駿河湾を中心に近海で獲れたしらすを天日干しにして、鎌倉の実山椒と地元の調味料で丁寧に炊き上げたしらす山椒の商品「かまくらの朝」など、日本の朝食で昔から食べられてきた伝統的なご飯のともとなる商品を販売していく。同店にはギャラリーも併設されている。
食品業界の「備友会」新年賀詞交換会
備後地域の食品業界で構成する備友会は1月7日(火)午後3時から、福山ニューキャッスルホテルで新年賀詞交換会を開催し、備後地区を中心に広島市、岡山市、などから多数の業者が出席した。
備友会の豊田康裕会長((株)桑宗、副社長)は、「今年度から備友会の会長に就任した。昨年度はアベノミクス効果で大企業の業績が上がったようですが、地方企業は実感できない。消費税も8%に上がり、非常に厳しい時代が到来する。一方、ITの技術革新は目まぐるしい、食品においても製品や販売方法の革新がありますが、どのように使うかは人にかかっていると感じる。昨年の世相を漢字一文字で表したのが『輪』。オリンピック東京招致、東北、フィリッピンの震災支援の輪。この厳しい時代に小売、メーカー、卸が一つの輪になって、立ち向かっていかなければならない。輪を作るのは人。この会が、人と人とのコミニュケーションの場になればと思います」とあいさつした。
(株)醉心山根本店着実に受賞吟醸など販売伸びる
日本酒製造販売の(株)醉心山根本店(三原市東町、山根雄一社長)は、全米日本酒歓評会や熱燗コンテストなど数々のコンテストで着実に受賞を続けていることを背景に、受賞した純米大吟醸や純米酒の販売が伸びている。
今年夏にハワイで開かれた全米日本酒歓評会では「究極の大吟醸」が精米歩合40%以下の大吟醸A部門で金賞を受賞。(独行)酒類総合研究所指導の下、審査員約10人が350銘柄を目隠しで審査する一審と、高得点を得た上位半分を対象とした二審で高得点を獲得した。超軟水仕込みで、口あたりも優しく、ふくよかできめ細かい味わいが特徴。なお同酒は「ワイングラスで美味しい日本酒アワード2012」でも金賞を受賞している。
(有)YMG 高齢者向け介護食宅配
宅配給食、仕出し弁当販売の(有)YMG(尾道市東尾道、井口友稀社長)はデイサービスやグループホームの高齢者向けおかず用食材を配達する事業を本格的に始めた。
高温高圧殺菌した朝、昼、夕食用の食材を真空パックにした冷凍と冷蔵の2温帯で、届いた食材は調理法を参考に湯煎して盛りつける。施設で用意するのは、味噌汁やご飯、牛乳、おやつ等で、職員は一人で約40食が約1時間で調理でき、買い物に行く負担や食材の廃棄量が軽減できる。井口社長はメニューの特徴として、ラーメンや日本そば、うどん、冷やし中華、焼そばなどの豊富な麺類と、高温高圧殺菌した食材の柔らかさは、咀嚼が難しい高齢者に安心して提供できると話す。
(株)高延 末広殿がオリジナルブランド
鮮魚、水産加工食品の販売などの(株)高延(府中市府中町、岡崎浩二社長)ではこのほどグループ共通のオリジナルのブランド「SETOUCHI DINING」を立ち上げ、同社宴会事業部の末広殿(同町)による神石高原ポークを使った「特製ソースカツ」の販売を始めた。
同社は大正元年創業。明治45に現本店の鮮魚店を創業、その後給食部や外販部など、鮮度にこだわった仕入れと自社での食品一環加工を軸に事業を拡大してきた。同社とタカノブ食品㈱、末広殿、不動水産㈱からなるグループ共通プロジェクトとして始動した新ブランド「SETOUCHI DINING」では、地元に愛されてきた伝統の味を、現在の価値観に合った食文化、ライフスタイルとして提案していく。