天野実業(株)がフリーズドライ新商品攻勢
フリーズドライ(FD)加工食品トップの天野実業(株)(福山市)は設立60周年の節目を超えたこの秋、一部の百貨店、スーパーと自社通信販売を中心にしてきた味噌汁など好調なFD加工食品の全国向け販売網拡充に力を入れ始めた。
FD加工食品はお湯を注ぐだけで気軽に手作りと同じ風味が楽しめるのが特長。同社ではこれまでに味噌汁、スープ、雑炊、おかゆ、お茶漬け、そばスプラウト青汁など110種類以上のアイテムを提供しており、この秋は本物素材で大き目の具にこだわった高級志向商品に注力、続々と新商品の投入を始めた。
店舗向けには、味噌汁三種を新発売。ズワイガニと加賀味噌を使用した「加賀みそ・かに汁」、温泉熱で醸造した津軽味噌を使用した「津軽みそ・ほたて汁」とサイズを特長とした「とうふのおみそ汁」を発売した。
味噌蔵紀行は、小売価格で一食分95円から147円という従来の味噌汁商品と違い、高級志向に応える倍近い315円シリーズ。平成16年に同価格商品を通信販売で発売、累計で百万食を超えるヒット商品となっていることから店舗向けに投入した。
そのほか大きな豆腐が入った「とうふのおみそ汁」、通販商品にも健康志向に応える「五穀おこげスープ・京水菜」「五穀おこげスープ・根菜」、さらに国産雑穀を使った「古代米雑炊」「十穀米粥」「発芽玄米雑炊」を新発売した。また「山芋とろろ」もリニューアル発売。八甲田山に近い奥入瀬町の長芋が水を注ぎかけ混ぜるだけで気軽に楽しめる。
同社は昭和15年12月に創業、同22年5月に法人設立している。
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(株)ヨシケイ福山が特保青汁「キトサン生活」10月販売
(株)ヨシケイ福山(福山市)は10月20日、厚生労働省認可特定保健用食品の第2弾「明日葉ハツラツ キトサン生活」を発売する。
「キトサン生活」は夕食食材宅配のヨシケイフランチャイズ本部のヨシケイ開発(株)(静岡市)が手掛けた特定保健用食品(トクホ)の青汁第二弾。コレステロールの吸収を抑えるキトサンを青汁に配合した。脂っこいものが好きな人や血中コレステロールが高い人にお勧め。「葉を摘んでも明日には葉が出る」と言われる明日葉は栽培期間中、農薬を一切使わないものを使用。超微粉砕製法の加工に抹茶を加え、スッキリ飲みやすい味に仕上げた。
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丸善製薬が三原市内に直営農園
天然有用成分の抽出精製では世界トップクラスの丸善製薬(株)(尾道市)はこのほど、三原市内の農場を借り受け、自社原料を生産するための農業に進出することを発表した。
借り受ける農地は世羅町境に近い久井町の七万二千七百六十二平方m。農業外企業による農業参入は三原市では初めて。
直営する久井農園(仮称)では医薬、化粧品、食品添加物などの原料となる約二十種類の植物をブロックに分けて生産。社内に専任を含む三人のスタッフを配置し来春から土壌づくりを始める。
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かんきつジェラート(有)ドルチェが東京進出
ジェラート製造販売、FC展開の(有)ドルチェ(尾道市瀬戸田町)は十月上旬に東京都内の初FC店舗となる新業態店「尾道ドルチェ」(仮称)をOLの街、東京・九段下に出店、以降多店化を進める。
同店はイタリアンを基本とし昼時にはランチやデザート、夜はパスタのほか各種ドリンクを楽しめる新業態、ジェラテリア&バールの店。国産レモン発祥の地である瀬戸田のレモンほか柑橘を使った手造りジェラートや手絞りジュース、地元の有機無農薬野菜を使うサラダ、瀬戸内産の海産物をふんだんに使うメニューを用意する。
昨年一月からは、最後の一口までジェラートとコーンのハーモニーを楽しんでもらおうと口の大きなオリジナルコーンに変更したことで、コーンの廃棄が激減した。本店には今年のお盆も日に千人から千五百人が来店。五月の大型連休も満員の日が続くなどドルチェが瀬戸田に新しい人の流れを作っている。
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(株)醉心山根本店が3m南に移動完了
酒造業の(株)醉心山根本店(三原市)は本社社屋を特殊な工法「曳き家工法」でほぼ現存のまま移動させる改築工事を終えて営業を再開すると同時に、限定生産した記念の日本酒を発売した。
三原の春の風物詩として定着しているお祭り「神明市」のメーンの通りに位置する同社では昨年、面している市道の拡幅工事を受け、築約100年の木造社屋を建替える計画を進めていた。しかし周辺住民から風情が消えるのを惜しむ声が相次いだことから、社屋をほぼ保存したまま移動させることを決めた。昨年11月、採用した曳き家工法で南に3m移動。庭の工事を残すのみとなった。
また発売した記念の日本酒は、県内の酒米「千本錦」を100%使った贅沢な純米大吟醸。社屋をデザインしたオリジナルラベルを付け、500ml入りで販売している。
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(株)いしいが東京へ健康料理出荷開始
事業所向け宅配弁当・食堂給食受託運営の(株)いしい(尾道市)は調理済み健康料理を宅配する東京の会社と提携、尾道流通団地内にあるHACCP対応の最新鋭工場で高温高圧真空調理した商品の出荷を始めた。
提携したベンチャー企業は現代人に多いメタボリックシンドロームや糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病予防を気にかける人や退院した人のために、カタログから選んだ料理メニューを宅配で取り寄せることで実現できるシステムを事業化。カロリー制限食や低たんぱく・低塩分食、二百カロリー以下に抑えたダイエット食のカテゴリー別に一食六百円台から九百円前後までの調理済みメニューを調理例写真のカタログに掲載、全国どこでも宅配する。
いしいはそのうち冷蔵食を引き受け、肉じゃが、酢豚、白身魚の甘酢煮、さんまの蒲焼き、ロールキャベツなど約三十五種のメニューを商品パッケージとして出荷している。
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丸善製薬が中国・上海に拠点開設
天然有用成分の抽出精製では世界トップクラスの丸善製薬(株)(尾道市)は4月16日、中国の上海市に現地法人丸善貿易有限公司を設立した。
丸善貿易の資本金150万USドル(約1億8千万円)は丸善製薬が全額出資、日暮彰文社長が薫事長に就任した。従業員は現地採用一人を含め三人。7月から営業を本格化させる。中国には豊富な植物原料が存在している。丸善製薬は丸善貿易を通じて中国の原料を輸入し、また日本で生産した自社製品を中国企業へ販売する。
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都吹の新工場がフル操業始める
ふんわり豆腐などの豆腐商品、今川焼、鶏肝しぐれ煮等のヒット商品の受注が拡大している食品製造の都吹(株)(三原市)は、同所の県営久井工業団地内の主力工場、久井工場の増設工事が完成し、フル操業を始めている。
1階は甲山工場から製造ラインを全面移転した今川焼の専門工場。甲山工場で生産していた年間1200万個を、一日10万個、年間2000万個体制に引き上げる。2階には製造の現場事務所に特化した事務所と従業員の厚生施設を設ける。
甲山工場は新製品の生産工場に転換する予定。
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