まちかどピックアップ --------2007年6月20日号掲載
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ヒラメの旨味、オコゼの甘味
香川県託間町(三豊市)で日本一のオコゼ養殖場を経営していた河原孝義さん夫婦が内海大橋を渡った田島の南側に移り、古民家を改装して開いた料理店「魚夢」。料理を担当する奥さんの民子さんは自称「日本一オコゼを食べた人間」。養殖していたおこぜは2万匹。ヒラメは50万匹。研究のため養殖もの、天然ものと毎晩のように食べてきた◆その目で厳選したヒラメとオコゼを食材に使う。「天然のオコゼは開いてがっかりする場合もあり、もう一匹使うこともあります」とこだわりを話す。ヒラメは4人で1.2kg以上を目安に使う。1kg以上でないとヒラメの味にならないからという◆ほっとする空間で壮快な海を眺めながら本当の魚の味が楽しめる。メニューは一人7,000円のコース(4名以上2日前までの予約)のみ。姿造、天ぷら、寿司、姿焼、しゃぶしゃぶ、茶椀蒸、ひらめめしなど、魚の隅々まで知りつくした人だけが造れる料理ばかり。「オコゼの骨の周りの肉は本当に甘いですよ」と民子さん。オコゼの肝の湯引きにポン酢は珍味。内海町のひじきや野草など地元感にも心を配る。
まちかどピックアップ --------2007年6月10日号掲載
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御調の魅力 もちを通して広く発信
地元御調産のもち米を原料とした「現賀餅(げんかもち)」が道の駅クロスロードみつぎなどで好評のみつぎフーズ。もち米を使った商品を店内でも直売しており、閉店間際に「道の駅に行ったら売り切れていた」と飛び込んでくるお客さんもいる◆風味の強いもち米は自分の田で耕作し、赤飯やおこわも好評。2haの田んぼで栽培する古代米も健康志向の高まりからリピーターが多い。「柿の葉茶」は、柿の葉にスギナとドクダミ、さらにもち麦を混ぜ、麦茶風の香ばしい風味を加えた人気の健康茶◆同社は、広島市中区本通りにある県内特産品のアンテナショップ「ひろしま夢ぷらざ」にもオープン当時から出品。コンスタントに売れるヒット商品として御調の魅力を発信している。尾道との合併前から市内で開かれるグルメイベントにも積極的に出店し、知名度を高めてきた◆代表の源田さんは「御調は、お祭りごとやお祝いなど昔からの風習も色濃く残るまち。お餅のご注文も多くいただきます」と伝統を大切にする土地柄、人柄に感謝を話す。
まちかどピックアップ --------2007年6月10日号掲載
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パノラマ楽しめるキャンプ場
標高約400mから遠くは四国連山、瀬戸内海、近くは広島空港を望めるパノラマの風景が広がる三原市棲真寺山オートキャンプ場。文字通り自然に囲まれた環境の良さから、多くのリピーターを獲得している◆ケビンは5人用で5棟を配置。和洋室とキッチン、トイレ、冷暖房、冷蔵庫とフル装備で、宿泊利用は1棟10,000円、昼間利用は3,000円、時間延長は1時間につき1,000円。テントサイトは9区画で同5,000円、2,000円、500円。水道、流し台、野外炉、AC電源付き。有料レンタル品も6人用テント、テントマット、タープ、シュラフ、飯ごう、食器セット、バーベキューセット、テーブルセット、ランタンが揃う。管理棟にはコインシャワー室や洗濯機も備えている◆椋梨ダム、果実の森公園、道の駅「よがんす白竜」、小早川氏ゆかりの古刹である棲真寺、三原市サイクリングターミナルなど大和町の観光スポットをめぐるのに最適な拠点施設の一つ。久井の岩海や世羅の農園にも近く、連休を利用してあちこちを回るための宿泊施設として活用する利用客も増えている。
まちかどピックアップ --------2007年6月10日号掲載
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尾道らしい空間にキラリと光るガラス工芸
尾道市土堂の本通り商店街に4月末オープンしたガラス工芸品のギャラリー「Bottega」(ボッテガ、イタリア語で工房の意)。大正時代に建築された旧商家の二階にあり、二階に上がる木製の階段、目の前に現れる木製の窓枠など大正ロマンを彷彿とさせる。そんな空間にキラリと光るガラス工芸品がよく似合う◆市内木ノ庄町に工房を構えるガラス工芸家中川智晶さんが命を吹き込んだ作品約150点が並ぶ。一階にはステンドグラスの教室スペースも確保した。市の花さくらを題材に花びらを散りばめた「尾道さくらガラス」も中川さんの作品。透明ガラスにピンクのガラスを挟む技法で淡い花びらを表現している◆またパステルカラー風ながら味わい深い色のソーサーや花入れ、電気スタンドなど床の間などに飾っておきたい芸術作品も多い◆姫路市生まれの中川さんは大阪芸術大学在学中に本場ベネチアなどで研修、今でこそガラス工芸のまちとして知られる北海道小樽市だが、最初の工房立ち上げからかかわった。縁あって尾道を活動の場に選び、夢を広げている。
まちかどピックアップ --------2007年6月1日号掲載
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健康志向に応え自然食品多彩に
戦後に米穀販売で創業、現在は宅急便・ペットフードに加え、自然食品の販売に力を入れている御調町の和田米穀店。店舗は商店街内で御調川の近くに位置し、昔ながらの懐かしい外観。しかし仕入先は尾道の純正食品マルシマなど厳選した自然食品メーカーの商品に絞り、有機農法による原料を使った商品や無添加など健康志向の高まりに応える付加価値の高い自然食品をバラエティ豊かに並べている◆醤油や味噌などの調味料はもちろん、各種乾物、国産丸大豆100%で濃い風味が人気の豆腐、高野山ゴマ豆腐、天然酵母を使ったパン、ドリンク類など充実の品揃え。特に売れ筋が良いのは無農薬原料を使用したこだわりの醤油で、通常の醤油より割高だが、健康への意識の高い主婦層など多くの女性がリピーターとして定着しているという。三代目の和田州弘さんは「体と食品に関係についての健康相談にも応じています」と来店を呼びかける◆米は御調や世羅の特定の農家から仕入れる地元産のみを販売。さらに山陰でとれる新鮮な魚を直送で仕入れるなどいずれもこだわりに見せる。
まちかどピックアップ --------2007年6月1日号掲載
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尾道で本場浅草の「もんじゃ」
尾道市東新涯で、2月に昼のみの営業でプレオープン、4月22日から夜の営業も始め正式に開店したお好み焼き、鉄板焼きの「まめ」は、久保で人気のカラオケ店「豆屋」の2号店。昭和9年創業の豆菓子製造で親しまれていた「豆屋さん」の愛称を店名とした1号店に続き、2号店はさらに愛着のわく平仮名で新しいファンを獲得する◆昼はお好み焼きと日替わりランチ、夜は鉄板焼きなど居酒屋メニュー。「お好み焼き店を始めるときはこのソースで」と、巡り合った時から決めていたという稀少なソースは、爽やかな酸味が特徴で、香りも高く甘さと辛さのバランスがとれた食べ飽きない味。松永から毎日食べにくる常連もいるという◆もう一つの目玉は浅草月島で愛される本場の味を引き継いだもんじゃ焼き。基本はキャベツ、揚げ玉、桜エビで600円。各種トッピングが揃い、明太子、えび、ゲソ、もち、チーズ、ソバの入る「まめ特製スペシャルもんじゃ」は1500円◆鉄板焼きでは、若い人にはホルモン焼きも人気。肉は新鮮で上質、ズリも有名店から仕入れている。
まちかどピックアップ --------2007年6月1日号掲載
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こだわりメニューで美味しく元気に
5月24日、ジョイふなまちアーケード内にオープンしたフード・バー「グリア」。店主の瀬尾則子さんこだわりのお酒と地ぱんや発芽米を使った料理の数々を楽しむことができる◆「お腹が満ち足りると心が落ち着き、幸せな気持ちになると人への接し方も違ってきます」と瀬尾さん。午後6時~8時まで数量限定の日替わりディナー(500円)や地ぱんを使った料理、カレーやパスタなど、豊富なメニューを用意し、日本酒や焼酎などのアルコール類は有機栽培の原料を使用した酒蔵の酒を提供している。「食の大切さは難しい言葉で説明するものではなく、実際に食べてみて『美味しい』と感じることが重要。飲食を通じて、お客様に健康とやすらぎをお届けしたいですね」と瀬尾さんは話す。毎週水曜日は、幼少期に左脳の殆どを事故で失った全盲のキーボードミュージシャン、堤友彦さんのライブを行う。また、同店は盲導犬や介護犬の入店も自由◆なお同店は隣地にギャラリー「ミュゼ・ド・チアキ」を併設しており、現在は絵画と自然石を展示中。瀬尾さんは「お気軽にご来店下さい」と呼びかけている。
まちかどピックアップ --------2007年5月20日号掲載
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島の歴史・文化を伝える資料館
4月29日、佐木島で閉校になっていた小学校を利用して島の文化や歴史を伝える資料や写真、絵画などの展示を行う「さぎしまふるさと館」が開館を迎えた◆旧向田小の校舎を三原市から借り受け、改修を施した館内には島内の地名や施設名、見どころなどを記した1800分の1のスケールで制作された島の立体模型や島内八十八カ所の霊場の説明が展示された部屋、同島で毎年夏に開催されるトライアスロンの記録をまとめた部屋、200人を超える乗客を巻き込んだ昭和32年の第五北川丸沈没事故の資料が展示された部屋など各部屋のテーマに沿った展示が行われている◆同館は昨年の3月に着工し、住民らの手で準備を進めてきた。「ゴールデンウィークに間にあって一安心。沢山の方にご来場頂きました」と話すのは同館の設置委員会で委員長を務める登木敏之さん。「今後は島内の情報を発信する拠点としての役割だけでなく、文化的な活動の発表や地元の人を講師に招いての生涯学習の場としての役割も果たしていきたいですね」と、同館の更なる充実を誓っている。